山田 知生
MA, ATC
所属・役職:
Stanford University(米国)スポーツ医局アソシエイトディレクター、アスレティックト レーナー
タイトル:
講義4-B Future Vision of Athletic Training Multidisciplinary Approach ~アスレティックトレーニングの発展のために~
抄録:
本講義では、Total Healthに欠かせないリカバリー、そしてスタンフォード大学におけるア スリート管理システムについて触れながら、日本のアスレティックトレーニングに将来望 むことについて提言する。リカバリーはスポーツパフォーマンスにおいて非常に重要な役 割を担っているが、中でも睡眠不足は精神的な問題や脳の機能にも負の影響を与えること が最近の研究で明らかになってきた。アスレティックトレーナーや治療家が、アスリート個々人の精神的な健康状態のベースラインについても評価し、必要に応じて専門家に紹介 することが、理想的なリカバリー実現のための最善のストラテジーを構築することにつな がる。その実践例として、スタンフォード大学で用いられている傷害予防・リハビリテーション・治療・そしてアスリートに必要なすべてのことを管理するシステムを、研究およ び臨床の現場からご紹介する。アスリートの抱える様々な問題に適切に対処し、適切なリ カバリーを監督するという役割を担うアスレティックトレーナーの重要性は言うまでもな い。これらのアスレティックトレーナーに求められているものを共有し、今まさに発展途 上にある日本のアスレティックトレーニングへのビジョンをお伝えしたい。
略歴:
2002年秋にStanford Universityのアスレティックトレーナーに就任。同大学で10年以上の臨 床経験を持ち、今では同大学のアスレティックトレーナーとして最も長く在籍している。 現在は男子・女子水泳・ダイビングチームを担当、健康管理についてすべての点において 最高位のケアを提供している。 また同大学のアスレティックトレーニングのアソシエイトディレクターに任命され、リーダーシップを発揮し続け、アスレティックトレーニング・スポーツメディシンプログラム全 体の運営にも関わっており、スタッフの臨床教育でも大きく貢献している。また山田氏は 日本とアイルランドの国際提携の構築にも深く関与している。